ビアスタイル講座
トラピストビールとはどのようなビール?魅力やおすすめ商品、美味しく飲む方法を紹介!

トラピストビールとはどのようなビール?魅力やおすすめ商品、美味しく飲む方法を紹介!

世界で作られるビールの中には長い歴史を持つものが多く、トラピストビールもその一つです。

とくにトラピストビールはもともと商用ではなく、修道院で認められないとその名を称することができないという珍しいビールです。さらには修道院で作られていたとしてもトラピストビールとは呼べないものも存在します。

この記事ではトラピストビールの気になる味や魅力のほかにも、歴史やおすすめ商品について紹介しています。ビール好きの方や新しいクラフトビールに興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

トラピストビールとはどのようなビールなの?

トラピストビールであるカトリック修道会のひとつである「トラピスト会(厳律シトー会)」で醸造されるビールのことです。 トラピストビールと認められるためには条件があり、以下の3つを満たす必要があります。

  1. 醸造所が修道院の敷地内にある
  2. 醸造はトラピスト会修道士の監督の下でおこなわれる
  3. 利益については修道院の運営にのみ使用し、余剰分は慈善事業にあてる

これらの条件を満たすとトラピストビールを名乗り、ラベルに六角形のロゴを表すことができます。 また条件を満たしていない修道院ビールは「アベイビール」と呼ばれており、明確に区別されています。

トラピストビールの歴史を知って理解を深めよう!

トラピストビールは教会の修道士たちがコレラやペストから民衆を守るために広めたことがきっかけで広まりました。

最初にトラピストビールを発売したのは、スクールモン修道院とされています。スクールモン修道院は1850年にベルギーのシメイで建てられた修道院です。

当時ヨーロッパでは水から感染するといわれるコレラやペストといった伝染病に悩まされており、アルコールを含んだ飲み物が安全な飲み物であるという考えがありました。とくにビールは、ブドウの栽培が難しくワインが醸造できない地域でも作りやすいお酒であったため、多くの地域に広まりました。

また、教会に訪れた巡礼者の寒さと飢えをしのぐためにも役立てられており、安全で栄養価が高いことも造られるようになった理由とされています。

トラピストビールの気になる味や特徴を紹介!

トラピストビールの特徴は上面発酵(エールビール)で造られており、瓶内で二次発酵させるのが特徴です。そのため、同じ銘柄でも熟成年数や瓶の大きさによって味わいが異なることがあります。

味は濃厚で酸味がやや強く、アルコール度数が9〜11%と高めなのが特徴です。

トラピストビールの特徴は醸造する修道院によって違いがあるため、味の違いを楽しめるのも魅力のひとつです。

修道院の協会により認定されているトラピストビールの全種類

以下の12の修道院(醸造所)のビールを紹介します。

  • サン・レミ修道院(ベルギー)
  • 聖心ノートルダム修道院(ベルギー)
  • シント・シクステュス修道院(ベルギー)
  • スクールモン修道院(ベルギー)
  • コニングスホーヴェン修道院(オランダ)
  • オルヴァル修道院(ベルギー)
  • アヘル修道院(ベルギー)
  • スティフト・エンゲルスツェル修道院(オーストリア)
  • セントジョゼフ修道院(アメリカ合衆国)
  • アブダイ・マリア・トゥーフルフト修道院(オランダ)
  • トレフォンターネ修道院(イタリア)
  • マウント聖バーナード修道院(イギリス)

伝統的な醸造所は、ベルギーに多く存在しており、オーストリア・アメリカ・オランダ・イタリアにある4カ所は2012年以降に認められた醸造所です。

それぞれのビールの味や特徴について、ひとつずつ見ていきましょう。

ロシュフォール8|サン・レミ修道院inベルギー

ロシュフォール8はサン・レミ修道院で造られたアルコール度数9.2%のビールです。

熟した果実のような香りと、甘いチョコレートやキャラメルのような香りが複雑に混ざり合った風味が特徴です。濃い赤茶色をしており、最初は少し甘みを感じますが、後味はしっかりとした麦芽の苦味にゆっくりと変わっていきます。

1954年に初めてクリスマスビールとして醸造され、発売後好評であったことから通年で生産されるようになった人気のある商品です。

参考:ロシュフォール8瓶330ml|小西酒造

ウェストマールトリペル|聖心ノートルダム修道院inベルギー

ウェストマール・トリプルはウェストマール修道院で最初に醸造されたビールです。 通常の3倍の材料を使用しており、甘いバナナのような香りとホップの苦味が後に感じられるのが特徴です。

麦芽の味が強く感じられ、ホップのフローラルさと苦みが長く続きます。 口当たりは柔らかくてクリーミーなため、アルコール度数が9.5%と高いですが飲みやすいビールです。

強めの炭酸とトラピストビールの中でも比較的淡い色をしているのも特徴のひとつです。

参考:ウエストマール トリペル|a.n.D

ウェストフレテレン アブト12|シント・シクステュス修道院inベルギー

ウェストフテレンはボトルにラベルが貼り付けられていない、アルコール度数10.2%の変わったビールです。

その理由は市場に卸しておらず、修道院に併設しているショップで箱単位で直接手渡しで販売されるのでラベリングを省略しているためです。

非常に貴重なビールとして知られており、ビールを求めて世界各国から訪れた自動車が修道院のショップに行列を作っています。

その味は濃厚でありながらしつこさは感じさせず、心地よい苦みを含んだ甘い後味が特徴です。グラスに注いだ後にビールの温度が上がると、果実感の風味が感じられ豊かな味わいになります。

参考:世界のビール集解説!ウェストフレテレン|幻の酒

シメイレッド|スクールモン修道院inベルギー

シメイレッドはベルギーのスクールモン修道院で醸造されているビールです。 スクールモン修道院は天然の材料にこだわり、製品を正しく管理して醸造することを心がけています。

本商品は赤みがかった濃いブラウンが特徴のシメイの元祖とも言われるビールです。 アルコール度数は7%で、干しぶどうのような香りとコクのあるカラメルのような香りをあわせ持っています。 苦味と甘みのバランスが良く、雑味も少ないので飲みやすいのが特長です。

参考:シメイ レッド|a.n.D

オルヴァル|オルヴァル修道院inベルギー

オルヴァルはホップを大量に使用している「ドライホッピング」という製法で醸造されたアルコール度数が6.2%のビールです。

濁りのある琥珀色をしており、泡立ちが良く炭酸が強めなのが特徴です。 豊かなホップの香りが感じられ、独特の苦味があり、口当たりはドライで飲みやすく仕上がっています。

またオルヴァルは市販されている商品の中でも熟成によって個体差が出るため、その違いを楽しむのもおすすめのビールです。

参考:オルヴァル|a.n.D

アヘルブロンド|アヘル修道院inベルギー

アヘル修道院は1845年に建てられ、第一次世界大戦中の1917年にドイツ軍により醸造所の機械を持ち去られてしまったことが原因で操業停止になります。

その後、醸造を再開するものの2021年には、高齢化によりアヘル修道院から修道士がいなくなってしまったためトラピストビールを名乗れなくなってしまいます。

しかし、ウェストマール修道院の管理下で醸造は続けられており、現在も発展を続けています。

アヘルブロンドは淡い黄金色で白濁した、豊かな泡が特徴のビールです。レモンのような柑橘系の香りのホップが爽やかに香りを漂わせており、フレッシュな味わいに仕上がっています。

アルコール度数は8%で、苦さと甘さのバランスが良く、コクのある後味が特徴です。

参考:アヘル修道院が売却され、トラピストビールではなくなる|木屋

ラ・トラッぺ クアドルペル|コニングスホーヴェン修道院inオランダ

ラ・トラッペは1884年からオランダのアヘル修道院で醸造されているビールです。

運転資金が枯渇し醸造所運営が修道院にとって難しくなってしまったため、1999年にババリア醸造所と事業契約を交わし、一時期すべてのビールラベルからトラピスト・ロゴが外されました。

しかし2005年にラ・トラッペ修道院とババリア醸造所との間で契約の改訂が行われ、国際トラピスト協会より再度トラピスト・ロゴを使用する条件が満たされたという、合意を得ることに成功しました。

ラ・トラッペクアドルラペルはやや濃いめのオレンジ色で、アルコール度数10.0%のビールです。フルーティーな香りと甘味と酸味のバランス良さが特徴で、口当たりが良くクリーミーに仕上がっています。

参考:トラピストビール≠ベルギービール|日本ビアジャーナリスト教会

ズンデルト10|アブダイ・マリア・トゥーフルフト修道院inオランダ

ズンデルト10はアルコール度数10%のビールです。

フルーティさと濃厚なキャラメルやチョコレートのような香り、シナモンやクローブのようなハーブ感を感じさせる味わいが特徴です。

コクがありながらも口当たりがよく、癖はなく飲みやすいビールなのでトラピストビールが初めての方にもおすすめのビールです。

参考:Belgium and Beyond: The Trappist Breweries and Beers|Growler Guys

グレゴリアス|スティフト・エンゲルスツェル修道院inオーストリア

スティフト・エンゲルスツェル修道院はオーストリアのドナウ川渓谷沿いに位置するエンゲルスツェルという村に存在しています。

エンゲルッツェル修道院は1293年に設立され、はちみつ、チョコレート、酢の製造とともに、ビールの醸造を行っていましたが1939年に第二次世界大戦によって閉鎖されます。

しかし再びビールの醸造を開始し、2012年にトラピストビールとして認定されオーストリアで初めてのトラピストビール醸造所として製造を続けています。

グレゴリアスはアルコール度数9.7%で深い黒褐色の色合いを持つビールで、コクと麦芽の風味が強く感じられ、温度と共に味わいが変化するのが特徴です。

参考:8番目のトラピストビール、オーストリアの「エンゲルッツェル修道院ビール」が日本でも飲めるように|日本ビアジャーナリスト協会

スペンサー|セントジョゼフ修道院inアメリカ合衆国

スペンサーは2013年アメリカ合衆国で初めて、トラピストビールの認定を受けたビールです。

認定以来、IPA、スタウトをはじめ、さまざまなビールを醸造しましたが、2022年5月14日セントジョセフ修道院はスペンサー醸造所を閉鎖することを発表しました。

惜しまれつつなくなってしまったビールは、アルコール度数6.5%で濁りのあるオレンジ色で、トウモロコシのような香ばしい香りが特徴です。

炭酸が強くドライな味わいに仕上がったビールです。

参考:Spencer Brewery スペンサー醸造所|木屋

トレフォンターネ|トレフォンターネ修道院inイタリア

トレフォンターネはアルコール度数8.5%のイタリアのトラピストビールです。

色は濁りのある黄金色で、白くふわっとした泡を持ち、コリアンダーやシナモンのような香りがあります。

甘さと酸味のバランスが絶妙で、ドライで炭酸が強めなのが特徴です。アルコール度数が高いですが爽やかな口当たりでアルコールを感じさせないため、トラピストビール初心者の方でも飲みやすいビールです。

参考:Belgium and Beyond: The Trappist Breweries and Beers|Growler Guys

ティント・メドウ|マウント聖バーナード修道院inイギリス

ティント・メドウはイギリスの修道院「マウント・セント・ベルナルド修道院」で造られており、イギリスとして初のトラピスト・ビールです。

アルコール度数は7.4%で色は濃褐色、甘い風味がありしっかりとした味わいが特徴です。苦みが強いトラピストビールの中では珍しく、苦味は抑えめで甘い後味を持つビールに仕上がっています。

参考:Belgium and Beyond: The Trappist Breweries and Beers|Growler Guys

トラピストビールをより一層美味しく飲むポイント

トラピストビールは「聖杯型」のグラスで飲むのが定番です。

名前の通り、キリスト教の儀式で使われる聖杯を模したグラスのことで、飲み口が広く香りが楽しみやすくなるように作られています。

グラスが平たくなっているのはグラスを傾けにくくすることが目的で、アルコール度数が高いトラピストビールをゆっくり味わえるようにするためです。

グラスの中にはビールの泡立ちを良くするため、あえてグラスの底に傷がつけられているものも存在しています。

トラピストビールに合う料理は?

トラピストビールはバーベキューやローストしたラムと相性がいいです。 アルコール度数が高く、苦味が強めなトラピストビールにはこってりした味の強い肉料理が合います。

また、香ばしいバーベキューのようなスタイルで調理した物の方が、煙に燻された香りが付きトラピストビールとマッチしやすくなります。

ラムのような野性味のあるお肉を、香ばしく仕上げて楽しみましょう。

おすすめのトラピストビール3選

おすすめのトラピストビールである以下の3選を紹介します。

  • スクール・モン修道院「シメイブルー」
  • アヘル修道院「アヘル・ブラウン」
  • 聖心ノートルダム修道院「ウエストマール ダブル」

スクール・モン修道院「シメイブルー」

シメイブルーは通称ブルーと呼ばれる、アルコール度数9%のビールです。麦芽の豊かな香りと、濃厚な苦みとコクが特徴で、色はこげ茶色をしています。

ラベルにはビンテージ(製造年)が記載されており、数年に渡り熟成保存が可能です。 生きた酵母の働きで、瓶内熟成し味わいの変化が楽しめます。

以前はクリスマスに向けて販売されていた季節限定の商品でしたが、その味わいが評判となり現在では通年で販売されています。

参考:シメイ・ブルー

アヘル修道院「アヘル・ブラウン」

アヘル・ブラウンは麦芽の甘い香りとバナナや干しぶどうなどのフルーツのような香りをあわせ持ったビールです。

ほのかな甘味と麦芽の苦味のバランスが絶妙で、アルコール感を豊かに感じることができてボリュームがあります。

温度が低いときはクリアな味わいが強いですが、時間が経って温度が上がると味わいが変化していきます。コクのある深い味わいが特徴の商品です。

参考:Achel Brown アヘル・ブラウン

聖心ノートルダム修道院「ウエストマール ダブル」

ウエストマールダブルは赤みがかった濃いダークブラウンの色が特徴のアルコール度数7%のビールです。

バナナやチェリーのような甘い香りとチョコレートのようなコクのある香りをあわせ持っています。 麦芽のコクが感じられて、苦みや甘みのバランスが良い味わいが特徴です。

世界中から高い評価を受けており、多くの人に愛され続けているトラピストビールです。

参考:ウエストマール ダブル

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