ビアスタイル講座
スタウトはどのようなビール?魅力やより一層美味しく飲む方法を解説!

スタウトはどのようなビール?魅力やより一層美味しく飲む方法を解説!

黒ビールの中でも、スタウトはとくに高い人気を誇るビアスタイルです。ギネスビールなどで知られるスタウトは、香ばしい風味とコク深い味わいで1度飲むと病みつきになるでしょう。

今回の記事では、そんなスタウトについて、特徴や歴史、おすすめの銘柄などを解説します。スタウトとよく似たポーターとの違いも詳しく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

スタウトとはどんなビールなの?

スタウトはアイルランド発祥の黒ビールです。

真っ黒な外観は、視覚的にもインパクトがあります。

原材料に焦がした大麦を使っていることが特徴で、コーヒーやナッツを思わせるような香ばしさが感じられます。味わいはどっしりとしていて飲みごたえがあり、満足感のあるビールです。

黒ビールであるスタウトは、バニラやナッツなどと相性がよく、お菓子に使われるような副原料が使われていることも少なくありません。

スタウトはアイルランドで生まれたビールですが、その原型はイギリスのポーターという黒ビールです。ポーターとスタウトは切っても切れないほどの深い関わりがあり、両者にはいくつかの共通した特徴があります。

スタウトの歴史を知って理解を深めよう!

スタウトは、18世紀後半にアイルランドで誕生しました。かの有名な「ギネスビール」がスタウトの元祖といえます。

スタウトの元となったのは、イギリス・ロンドンで親しまれていた「ポーター」というビールです。ポーターは当時イギリスを中心に大流行していたビールで、隣国であるアイルランドにも輸出されていました。

アイルランドのギネス社は、イギリスから運ばれてくるポーターの研究を重ね、独自に新生ポーターを生み出します。焦がした大麦を使用し、アルコール度数を高めたギネスのポーターは、「スタウト(強い)・ポーター」と呼ばれるようになりました。

スタウト・ポーターは、クリーミーですっきりとドライな口当たりがあり、本家であるイギリスのポーターを凌駕する勢いで人気が広がっていくこととなります。ポーターの本場であるロンドンでも、スタウトの美味しさが認められ、逆輸入されるほど人気がありました。

瓶の製造技術が発展した時代背景も、スタウトにとって追い風となります。瓶に詰められたアイルランドのスタウトは世界中に輸出され、スタウトビールの名を各国に知らしめることとなったのです。

スタウトの気になる特徴や魅力を紹介!

スタウトは黒ビールの中でもとくに人気なビアスタイルです。

ここでは、そんなスタウトの魅力について解説していきます。

コーヒーのような香ばしい風味

スタウトの最も大きな魅力は、黒ビールならではの香ばしい香りです。

スタウトのビールづくりには、ロースト麦芽やロースト大麦が使用されます。麦芽や大麦を高温で焙煎することで、コーヒーのような風味を生み出しているのです。

この焙煎した麦芽によって生まれる香りが、スタウトの大きな特徴であるといえるでしょう。

スタウトに感じるのは、主に以下のような香りです。

  • コーヒー
  • カカオ
  • チョコレート
  • ココア
  • ナッツ
  • 燻製
  • 醤油

通常のビールには感じられない濃厚な風味が、スタウトの大きな魅力です。スタウトの香ばしいロースト香をぜひじっくりと楽しんでみてください。

コクを感じる奥深い味わい

焙煎した麦を使用したスタウトは、味わいにも香ばしさが感じられます。

カラメルを思わせるような芳醇な甘味があり、味わいにはふくよかさを感じます。甘味だけでなく焦げのような苦味も付与されるため、メリハリのある味わいが魅力です。

黒ビールならではの味わいは、一般的なビールとはまた違う食事のペアリングが楽しめます。特にデザートやお菓子との相性がよい点は、スタウトの大きな魅力といえるでしょう。

スタウトにも種類がたくさんある

スタウトにも、実は種類がたくさんあります。

その中でも代表的な種類を4つご紹介します。

ドライスタウト

ドライスタウトは、スタウトの元祖とも呼ばれるスタイルです。

「ドライ」とは、ビールにおいて辛口の意味を持ちます。苦みが強く、ボディもしっかりとしたドライスタウトは、ビールをこよなく愛する大人のためのビールといえるでしょう。

ローストモルトを使用し、長時間発酵されています。

クリーミーな泡立ちがあり、香ばしい風味がありつつも後を引かないすっきりとした味わいが、ドライスタウトの魅力です。

スタウトの原点となったギネスビールは、典型的なドライスタウトです。スタウトの基本を知りたい方は、まずドライスタウトから飲むことをおすすめします。

ミルクスタウト

ミルクスタウトは、乳糖を使用することで甘味を残したスタウトです。

乳糖とは、酵母によって消費されない糖分を指します。酵母に消費されない=ビールの中に糖分が残るということなので、乳糖を使ったスタウトはなめらかな甘味を感じやすくなるのです。

クリーミーでコクがあり、デザートビールとしても楽しめます。

スタウトの風味を感じつつ、より飲みやすさを求める方には、ミルクスタウトがおすすめです。

スウィートスタウト

甘味をしっかりと残したスタウトです。

黒ビールらしい風味を活かしつつ、しっかりとした甘味も両立させたスタイルです。砂糖を加えたコーヒーのような、香ばしくも飲みやすい味わいとなっています。

アルコール度数は5%程度と、一般的なビールとたいして変わりません。

ココアやカフェオレなど、甘味のあるコーヒーのような味わいを楽しみたい方におすすめです。黒ビールに抵抗があるという人でも、比較的挑戦しやすいでしょう。

オイスタースタウト

オイスタースタウトは、その名のとおりビールの濾過に牡蠣の殻を使ったスタウトです。

スタウト発祥の地であるアイルランドは、牡蠣の産地としても知られています。スタウトと牡蠣の組み合わせが人気だったことから、牡蠣の殻でビールを濾過する製法が生まれました。

牡蠣の殻を通ったビールは、余分なタンパク質が除去されることで、すっきりとした味わいになります。ほんの僅かに加わった磯の風味も特徴です。

一味違ったスタウトを楽しみたい方におすすめといえます。

スタウトのおすすめを紹介!

ここでは、スタウトのおすすめ銘柄を3つご紹介します。それぞれのビールの魅力をたっぷりと解説しますので、お気に入りの1本をぜひ試してみてください。

いわて蔵ビール「牡蠣のスタウト」

いわて蔵ビールは、1995年に地元企業5社で立ち上げた協同組合です。岩手の良質な水を使い、味だけではなくからだにもやさしいビールが有名です。

「牡蠣のスタウト」は、岩手県三陸広田湾産の牡蠣の身と殻を使用し、アイルランドの伝統的なオイスタースタウトを再現しています。濃厚なものの、さっぱりとした後味が魅力的で、じっくり味わいながら飲みたいビールです。

2006年には「ジャパンアジアビアカップ」で金賞を、2008年に「ワールドビアカップ」で銀賞を受賞するなど、国内外問わず人気があります。

参考サイト:牡蠣のスタウト|いわて蔵ビール

箕面ビール「スタウト」

箕面ビールは、大阪府箕面市で創業されたブルワリーです。通年で飲める定番ビールから、季節限定のビールまで幅広いラインナップが魅力的です。

「スタウト」は「何杯でも飲みたい黒!」を追求した、箕面ビールの代表的な商品で、黒ビールやスタウトが苦手な人にもおすすめできます。

スッキリとしたローストの香りと、ココアやチョコレートのような芳醇な香りが楽しめます。口当たりも非常に良く、控えめな甘さとスタウト特有の苦味が絶妙なバランスです。

参考サイト:スタウト|箕面ビール

Belching Beaver「PEANUT BUTTER MILK STOUT」

2012年、アメリカのカリフォルニア州サンディエゴで設立されたBelching Beaverは品質にこだわるだけでなく、「Good Times」を提供することを大切にしているブルワリーです。

「PEANUT BUTTER MILK STOUT」はBelching Beaverのミルクスタウトと、ピーナッツバター風味を組み合わせて生まれました。ローストしたピーナッツ、ダークチョコレート、コーヒーの風味が非常に飲みやすいです。

アルコール度数は5%で、甘さと苦味のバランスが良く、どんな人にもおすすめしたいビールです。

参考サイト:PEANUT BUTTER MILK STOUT|Belching Beaver

スタウトをより一層美味しく飲むポイント

しっかりとした苦みに加えてコクがあるスタウトを、より美味しく飲みたいなら、飲み方にもこだわることをおすすめします。

たとえばグラスをいつもと違うものにしたり、飲む温度にこだわるだけでも随分と変わるものです。

香ばしさと深みがあるスタウトには、アワーグラスに代表されるような、くびれのあるグラスが合います。苦みと香りを絶妙に調和させ、より魅力的な味わいに仕上げてくれます。

香りをさらに楽しみたいという方は、胴体部分がふくらみ口元はすぼまった形状のチューリップグラスもよいかもしれませんね。ナッツやコーヒーをローストしたような香りがグラスに閉じ込められ、余韻を長く楽しめます。

ビールといえばキンキンに冷えたもの…というイメージもありますが、黒ビールであるスタウトは、ぬるめの温度で飲むことをおすすめします。

スタウトの特徴であるコーヒーやチョコレートのような香りは、温度が上がることでより感じやすくなるからです。甘味についても温度が高いほど感じやすくなるため、苦味と甘味のバランスがよくなるでしょう。

具体的には11~15度のぬるめの温度帯で飲むのがおすすめです。冷蔵庫からビールを出したらすぐに飲みたいところですが、10分ほど時間を置いてから飲んでみてください。スタウトならではの深みをじっくりと堪能できますよ。

スタウトのお供に選びたい料理を紹介

最後に、スタウトと合わせる料理についてご紹介します。

見た目や香りに個性があるスタウトは、食事との組み合わせ方によって、味わいがグッと変わります。ぜひ参考にしてみてください。

色の濃い料理

黒ビールであるスタウトは、料理も色の濃いものがよく合います。

色が濃い料理は、味わいが濃厚で、香ばしさも感じられるものが多いです。スタウトとの共通点があるため、料理とスタウトを合わせたときに味わいが馴染みつつ、複雑な風味を生み出します。

ビーフシチューや豚の角煮など、煮込み系の料理とベストな組み合わせとなるでしょう。

イギリス・アイルランド料理

スタウトは、アイルランド発祥のビールです。現地の食事との組み合わせは鉄板といえます。

アイリッシュパブで人気のあるスタウトのお供としては、フィッシュアンドチップスがよく知られています。白身魚のフリットとフライドポテトを合わせた簡単なおつまみですが、とくにドライスタウトとの相性が抜群なのです。

また、アイルランドは牡蠣の名産地でもあります。オイスタースタウトが生まれるなど、スタウトと牡蠣の相性は最高といわれています。生牡蠣はもちろん、燻製した牡蠣などもスタウトにはおすすめです。

コーヒーに合うスイーツ

ぜひ試していただきたいのが、スイーツとの組み合わせです。

香ばしく苦味のあるスタウトは、まさにコーヒーのようにスイーツとの組み合わせを楽しめます。濃厚なスタウトの味わいが、スイーツの甘味を引き立ててくれるのです。

ケーキやアイス、焼き菓子など、どんなものでもよく合います。ミルクスタウトやスイートスタウトなどほどよい甘味のあるスタウトは、スイーツとの相性もぴったりです。

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