ビアスタイル講座
ピルスナーとはどのようなビール?魅力やおすすめ商品、美味しく飲む方法を紹介!
2023.09.23
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ビール好きの方は、新しい銘柄や飲んだことのないビールに興味を持つことも多いでしょう。しかし、どのようなビールなのか知らずに手当たり次第試しても、好みのビールに巡り合うのは難しいものです。
そこで今回は、ピルスナービールの魅力や特徴を解説します。合わせやすいおつまみについてもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
ビールの醸造方法や素材について理解することで、味への感度がアップし、よりビールを楽しめるようになるでしょう。
ピルスナーとはどのようなビールなの?
「ピルスナー」は19世紀にチェコで生まれたビアスタイルです。アルコール度数は低めで、喉ごしとのよさとホップの苦みを特徴としています。
世界中に100種類以上あるとされるビアスタイルの中でも、ピルスナーは代表的な種類のひとつです。日本のビールのほとんどが、このピルスナーに当てはまるといわれています。
キレのある味わいを生み出すピルスナーの醸造方法は、大量生産に向いていることから世界各国で作られており、多くの人々に愛されています。
ピルスナーの歴史を知って理解を深めよう!
ピルスナーは、19世紀にチェコのボヘミア地方にあるピルゼンという町で生まれました。
牧畜が盛んな地域であるボヘミア地方は、高品質なホップの産地としても知られています。ボヘミア地方に属するピルゼンでは、ビールの醸造が盛んでした。
ピルゼンはドイツに接している土地柄からドイツ式のラガービールになじみが深く、ピルゼンの醸造家たちは、ミュンヘンの醸造家の協力を得て新しいラガービールづくりに着手しました。ミュンヘンのラガービールを参考に、ピルゼンの軟水を使ってつくられたのが、世界で最初のピルスナー「ピルスナーウルケル」です。
ピルスナーウルケルは「ゴールデンラガー」と呼ばれるほどの美しさを持ち、世界初の黄金色のラガービールとして誕生しました。
ピルスナーの気になる味や特徴を紹介!
ピルスナーの味の特徴を以下にまとめました。
- 美しい黄金色
- すっきりとした喉ごし
- モルトのコク
- ホップ由来のしっかりとした苦味
- アルコール度数4~6%
ピルスナーの大きな特徴は、何といっても美しい黄金色です。
その秘密は、ヨーロッパの多くがミネラル分が高い「硬水」であったことに対して、ピルゼンの水が「軟水」であったことに起因します。他の地域で主流だった褐色のビールに比べて、ミネラル量の少ない軟水を使ったピルスナーは、色の薄い黄金色に仕上がりました。
ホップ由来の香りとほのかな苦味がスッキリとした後味を生み、アルコールが苦手な人でも飲みやすいのが魅力です。
ピルスナーには2種類ある!
ピルスナーが世界中に広まり細分化された結果、さまざまなタイプのピルスナーが生まれました。 ここでは、以下の主要なピルスナーを2種類ご紹介します。
- ボヘミアンピルスナー
- ジャーマンピルスナー
それぞれの特徴を解説していきます。
ボヘミアンピルスナー
ボヘミアンピルスナーは、1842年にチェコの醸造所にて誕生しました。世界初の黄金色ビールといわれています。 伝統的な製法でつくられており、モルトのコク深さと、パンのような甘く香ばしい香りが特徴のビールです。
「デコクションマッシング」という煮沸を何度も繰り返す製法で麦汁が仕上げられ、ボヘミアンピルスナーの魅力である「コク」や「まろやかさ」が生み出されています。
チェコのジャテツの名産である「ザーツホップ」が使われているのも特徴で、苦味を抑えたスパイシーな香りを演出しています。
ジャーマンピルスナー
ジャーマンピルスナーは、その名の通りドイツで醸造されたピルスナーです。
チェコから逆輸入される形でドイツに伝わったビアスタイルであるため、醸造方法はボヘミアンピルスナーと変わりません。しかし水質が異なっており、ボヘミアンピルスナーよりも淡い色で、さわやかな口あたりと苦味が特徴です。
ドイツ産のホップにより、ウッディーでスパイシーな風味がさわやかさをアップさせています。ドライでありながら、泡はクリーミーです。
日本国内の大手ビールメーカーが製造しているピルスナーは、ジャーマンピルスナーの影響を強く受けているといわれています。
ピルスナーをより一層美味しく飲むポイント
ピルスナーのすっきりとした喉ごしを楽しむために、グラスに注いで飲むのがおすすめです。
よりおいしく味わうための、ビールの冷やし方と注ぎ方をご紹介します。
まずはグラスとビールの準備です。
ビールの温度を飲みごろの6℃前後にするために、冷蔵庫で4時間ほど冷やします。 グラスもきれいに洗って自然乾燥させてから、一緒に冷やしておきましょう。
このとき注意したいのは、冷凍庫などで急速に冷やさないことです。 破裂の恐れがあるほか、成分が変化し味わいが悪くなってしまうので、ゆっくりと冷やしましょう。
次に「三度注ぎ」という注ぎ方を紹介します。
- グラスの底にあたるように勢いよく泡を立てて、グラスの半分程度まで注ぐ
- 泡の表面の大きな気泡が消えたら、ゆっくりとグラス9分目まで注ぐ
- 最後に、泡とビールの比率が3:7くらいになるように、残りのビールをゆっくりと注いで完成
グラスに注いでできた泡には、苦味をやわらげて香りを閉じ込める効果があります。 ピルスナーをよりおいしく味わうために、ぜひ試してみてください。
ピルスナーに合う料理は?
ピルスナーには、揚げ物やお肉などこってりとした料理がおすすめです。 さわやかな喉ごしのピルスナーでお肉の油を流すと、口の中がすっきりとし、さらに食事が進みます。
スモーキーでスパイスが効いた豚肉のソーセージなどは相性抜群です。
噛んでジューシーな肉汁が溢れてきたところを、スッキリとしたピルスナーで流し込めば極上の気分になること間違いなしでしょう。
香りが強すぎないピルスナーは食事と合わせやすく、ほかにもカラッと揚がった鶏のから揚げや焼き餃子などさまざまな料理に合います。
お好みの料理と合わせてみてください。
おすすめのピルスナー3選
ここからは、おすすめのピルスナー3選をご紹介していきます。
- HOPPIN' GARAGE「RAP&BEER」
- 富士桜高原「ピルス」
- 横浜ベイブルーイング「ピルスナー」
それぞれ解説していくので、ひとつずつ見ていきましょう。
HOPPIN' GARAGE「RAP&BEER」
HOPPIN’ GARAGE「RAP & BEER」は、さわやかな苦味と柑橘系ホップの風味を効かせたビールです。サッポロビールが、ラップグループP.O.P(ピーオーピー)として活動している双子の兄・上鈴木(かみすずき)タカヒロさん、弟・伯周(はくしゅう)さん兄弟と共に開発しました。
「発酵中の酵母にラップを聴かせる」「個性の異なるふたつのフレーバーホップを掛け合わせる」といった、音楽にまつわるユニークなアイデアをもとにつくられています。
ポップで楽しそうなパッケージに包まれたビールは、香りを活かしたフレッシュな味わいが特徴です。フルーティなホップ「シトラ」と「ネルソンソーヴィン」を合わせて使用しており、個性の異なるふたつのホップが見事な調和を奏でています。陽気な音楽を聴きながら飲みたいビールです。
参考サイト:RAP&BEER|HOPPIN’ GARAGEE
富士桜高原麦酒「ピルス」
富士桜高原麦酒「ピルス」は、富士山麓の軟水を使用したジャーマンピルスナーです。 アルコール度数5%で、豊かなモルトの風味と爽快なキレ、程よい苦みがバランスよく調和しています。
醸造所である「富士桜高原麦酒」のビールは、富士山の貴重な天然水「富士桜命水」を使用し、ドイツで100年以上の歴史を持つ「デーメンス醸造専門学校」で学んだ技術を活かしてつくるドイツスタイルです。富士桜高原麦酒の商品は生きた酵母が特徴でもあるため、瓶内での二次発酵が楽しめます。
富士桜高原麦酒「ピルス」のフローラルでありながらスパイシーな香りは、さまざまな料理と合います。基本的に冷蔵庫で保管し、飲んだときに口あたりやフレーバーの変化を感じながら楽しむのもおすすめです。
参考サイト:ピルス|富士桜高原麦酒
横浜ベイブルーイング「ベイピルスナー」
横浜ベイブルーイング「ベイピルスナー」は、伝統的な製法でつくられたボヘミアンピルスナーです。
横浜ベイブルーイングは、2012年にビールの製造を開始しました。 さまざまなビールを醸造していますが、ピルスナーに関しては設備的に難しかったことから、違ったかたちでの製造がおこなわれています。
ピルスナーの製造は日本では珍しい「ファントムブルワリー(自分の醸造所をもたないビールづくり)」というスタイルでおこなわれており、国内にある別の醸造所に依頼してつくられているのです。
横浜ベイブルーイング「ベイピルスナー」は、チェコ産の最上級ザーツホップを使用しています。「トリプルデコクション」によって麦汁の煮沸作業を繰り返すことで、きれいな黄金色に仕上がりました。
ザーツホップのさわやかなアロマとほのかな苦味、トリプルデコクションによるカラメルのような独特の風味が特徴です。
参考サイト:ベイピルスナー|横浜ベイブルーイング
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