楽しみ方講座
ビールの温度って何℃がおいしい?種類別の適温を一覧で紹介!
2023.09.23
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キンキンに冷えたビールが好きな方は多くいるでしょう。しかし、ビールの種類によって飲み頃の温度は違います。むしろ「ぬるめ」の状態がおいしい場合もあるのです。ビールを最適な温度で飲むことによって、豊かな香りや味わいをより味わえます。
そこで今回は、ビールの種類別に、適温を解説していきます。 普段飲んでいるビールをより一層おいしく楽しむために、ぜひ参考にしてみてください。
ビールの種類によって適温は変わる
ビールはただ冷やせばいい、というわけではありません。ビールの種類によって醸造方法や含まれている原材料などが異なるため、それぞれに適温があります。適温とは異なる状態で飲んでしまうと、本来の香りや味が損なわれてしまう可能性があるため、注意が必要です。
これまで以上においしくビールを飲みたいのであれば、適温に沿って飲むことを心がけましょう。
【種類別】ビールの飲み頃の温度を一覧で紹介!
ビールの飲み頃の温度は、大きく以下の3つに分類できます。
- 【6~9度】ラガービール
- 【7~12度】エールビール
- 【12~15度】スタウトビール
飲み頃の温度だけでなく、各ビアスタイルの発祥や発酵方法・特徴なども解説します。
【6~9度】ラガービール
発祥 | 南ドイツ・バイエルン地方 |
発酵方法 | 下面発酵 |
適温 | 6~9度 |
種類 | ピルスナー、メルツェン、ボック |
特徴 | 喉ごしがよく、スッキリとしたキレのある味わい |
ラガービールとは、南ドイツのバイエルン地方で誕生した、下面発酵のビールです。ちなみに「ラガー」は、ドイツ語で「貯蔵」を意味します。
ビールは、醸造するにあたって酵母菌が糖質をアルコールと炭酸ガスに分解する「発酵」と呼ばれる過程があり、発酵の際に「上面発酵」と「下面発酵」の2つの方法に分類されます。
それぞれの違いは以下の通りです。
上面発酵 | 下面発酵 | |
---|---|---|
歴史 | 古い | 新しい |
発酵温度 | 15~20℃ | 南5~10℃ |
発酵期間 | 短い | 長い |
特徴 | 発酵が進むことで麦汁が徐々に浮いてくる | 発酵が進むことで麦汁が底に沈んでいく |
上面発酵のほうが歴史は古く、下面発酵が発展を遂げたのは19世紀以降です。下面発酵は、上面発酵と比較して雑菌が繁殖しづらく大量生産が可能なため、世界中の大手ビールメーカーが下面発酵での醸造を主流としています。日本も例外ではありません。私たちが普段飲み慣れているビールの多くは、このラガービールです。
ピルスナーやメルツェン、ボックなどがラガービールに含まれます。ラガービールは喉ごしがよく、すっきりとしたキレのある味わいが特徴的なため、しっかりと冷やした6~9度が飲み頃です。
【7~12度】エールビール
発祥 | イギリス |
発酵方法 | 上面発酵 |
適温 | 7~12度 |
種類 | ペールエール、ブラウン・エール、ベルギー・エール、ダーク・エール |
特徴 | フルーティーな香りで深みがある |
エールビールとは、イギリスが発祥の、上面発酵させたビールです。 上面発酵では、発酵温度を15~20℃に設定することで、エステルといわれる化合物が発生します。エステルによって、リンゴや洋ナシ、パイナップルのようなフルーティーな香りとなるため、ラガービールよりも甘く感じるはずです。
エールビールにはペールエールやブラウン・エール、ベルギー・エールなどがあります。7~12度と少しぬるめの温度で飲むことで、エールビールの特徴である豊かな香りと味わいが存分に楽しめるでしょう。冷蔵庫から取り出したら、少し時間を置いてから飲むことをおすすめします。ワインのようにゆったりと嗜むビールです。
【12~15度】スタウトビール
発祥 | アイルランド |
発酵方法 | 上面発酵 |
適温 | 12~15度 |
種類 | ドライスタウト、ミルクスタウト、スウィートスタウト |
特徴 | 見た目が黒く、香りや苦味、コクがしっかりしている |
スタウトビールとは、アイルランドの醸造会社であるギネス社が開発したビールです。イギリスやロンドンで人気だった「ポーター」と呼ばれるビールを参考に、つくられました。
エールビール同様に上面発酵で醸造されており、チョコレートやコーヒーのような香りを楽しめます。黒色のモルトを使用しているため、見た目も黒いです。スタウトには英語で「強い」という意味があり、ほかのビールと比較して香りや苦味、コクがしっかりしています。
ミルクのようなまろやかさを特徴とするミルクスタウトや、甘い味が感じられるスウィートスタウトなどもあるので、自分の好みに合わせて選びましょう。 スタウトビールは、香りや苦味、コクなどをじっくりと味わいたいビールです。それぞれの魅力を楽しむためには、12~15度で味わうことをおすすめします。常温にしばらく置いてから飲んでみてください。
ビールを冷やすときに注意したいポイント
ビールを冷やすときにも注意したい点があります。順番に解説していきますので、しっかりとポイントを押さえてください。
ビールは前日までに冷やしておく
ビールは、冷蔵庫に入れるタイミングも重要です。ビールを飲む直前に移動させ冷やし始めると、振動によってビールの炭酸が不安定になってしまい、味や風味が損なわれる可能性があります。ビール本来の味を引き出せなくなってしまっては、勿体ありません。ビールは前日までにしっかりと冷やし、炭酸を安定させておきましょう。
グラスも冷やした方がいいの?
ビールをキンキンの状態でおいしく飲むために、グラスまで冷やす方も少なくありません。確かに、グラスを冷やすことでさらに冷えた状態のビールが飲めるようになりますが、注意が必要です。
前項でも説明したように、ビールにはそれぞれ適温があります。グラスを冷やすことでビールの温度を必要以上に下げてしまい、本来の味が変わったり香りが薄まったりする可能性が考えられるのです。結露ができることで泡にもムラが生じ、見映えとしてもあまりよくありません。泡立ちが悪くなってしまうこともあります。グラスを冷やす場合は、ラガービールなど冷たく飲むのに適したビールを選び、冷凍庫ではなく冷蔵庫で適度に冷やしましょう。
すぐにビールを冷やす方法
「どうしてもすぐにビールを飲みたい!」というときもありますよね。ビールを一刻も早く冷やしたいときにおすすめの方法や、注意点をご紹介します。
氷水にひたす
氷水にひたしビールを回転させることによって、すぐに冷やすことが可能です。
以下の3ステップでおこないましょう。
- ボウルの中に氷水を入れる
- 冷やしたいビールを横向きでボウルに入れる
- 手でビールをひたすら回転させる
上記の手順を実施することで、約3分くらいでキンキンのビールが完成します。ボウルには水を入れなくても問題ありません。その代わり、塩があれば用意しましょう。塩をボウルに入れることで、さらなる時間短縮につながります。
ボウルや氷を用意するのが難しい場合には、水に濡らしたキッチンペーパーを缶に巻いて冷蔵庫に入れるという方法もあります。ただし、氷水で冷やす方法と比較すると時間がかかってしまうので、注意が必要です。
ビールに氷は入れない
ハイボールや焼酎などのお酒は、氷を入れる「ロック」という飲み方もありますが、くれぐれもビールには氷を入れないように注意しましょう。ビールに氷を入れることでしっかりと冷やせますが、せっかくの味が薄まってしまいます。 氷を入れる際には泡が立ってしまうため炭酸も抜けてしまい、香りまでもが損なわれてしまうのです。ビールに含まれている成分そのものが変化するため、気をつけましょう。
とはいえ、タイやシンガポールなどの東南アジアでは、ビールに氷を入れるのが当たり前となっているようです。国によって、ビールの飲み方にも随分と違いがありますね。海外旅行をする機会などに備え、念のため覚えておきましょう。
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