楽しみ方講座 キャンプで美味しいビールを飲むために知っておきたい3つのグッズとこだわりポイント

キャンプでビールを飲みたい！どうせならおいしく飲みたい！そんなビール党の貴方に向けて、キャンプでおいしくビールを飲むための方法を伝授します。

仲間と一緒にワイワイ過ごすも良し、ひとりで日々の喧騒を忘れて過ごすも良し…キャンプへ行けば開放的な気分になるものです。 そんなシチュエーションで「おいしいビールが飲みたい」と考えるのは、ビール党の性ともいえるでしょう。 しかし、ただただビールを持って行っても、極上の味は手に入りません。押さえるべきポイントがあるのです。

この記事では、前日の準備からお役立ちグッズ、乾杯時のポイントに至るまで、キャンプでおいしいビールを飲むためのポイントを解説します。

【準備編】おいしいビールは前日から始まる！

「ビールは当日、キャンプ地に着くまでに調達」という方も多いのではないでしょうか？ 実は、ビールは温度や保管環境によってガラリと風味が変化してしまう繊細なお酒です。おいしさを求めるならば、キャンプ前日から入念な準備が必要といえます。

ビールは前日から冷やしておく

急激な温度変化や強い衝撃は、ビールに溶け込んでいる炭酸ガスや容器内の圧力を不安定にさせ、味わいを落とす原因となります。購入直後であっても、納品や陳列の際に衝撃を受けていることも考えられます。

ビールを安定させる方法は、静かに長時間冷やすことです。キャンプ地までの長時間移動や現地に冷蔵設備がないケースも考えると、前日からビールを冷やしておくのがよいでしょう。また、急いで冷やそうと冷凍庫に入れてしまうと、風味を落とすだけでなく、容器が破裂する恐れがあるため、注意が必要です。

ビールの種類によって冷やし方が変わる

ひと口にビールといっても、ラガーやエール、スタウトなど種類は多岐にわたり、それぞれ飲み頃の温度も異なります。

自分の好みであるビールについて特徴と適正温度を知り、ポテンシャルを引き出しましょう。

【6～9度】ラガービール

ラガービールは、ホップの苦味が少なく、キレのある口あたりと心地よい喉越しが特徴のビールです。

使われる酵母は発酵と共にタンクの底に沈む性質を持ち、発酵温度は5度前後、熟成期間は約1か月といった、低温発酵・長期熟成の製法でつくられます。 この製法でつくられたビールは「下面発酵ビール」と呼ばれ、日本で流通しているビールのほとんどが、このラガービールです。

世界各国で親しまれていますが、中でもチェコ生まれのピルスナーは、代表的なラガービールとして広く知られています。

【7～12度】エールビール

エールビールは、ラガービールの軽い口あたりとは対照的に、濃厚で芳醇な風味が特徴です。この味わいは、発酵が進むにつれ麦汁の上部に浮き上がる酵母がもたらします。

10～20度の高温発酵と、約2週間程度の短期熟成でつくられており、「上面発酵ビール」と呼ばれています。

エールビールは、イギリスで発展しました。 淡色でホップの香りが効いているペールエールや、濃色で苦味の強いポーターなどが代表的です。

【12～15度】スタウトビール

スタウトビールは、高温で乾燥させた大麦を使用しているビールです。カラメル色やコーヒーのような濃色と、焙煎された麦芽の香ばしさを特徴としています。

スタウトビールの製法は、エールビールと同様に高温発酵、短期熟成の手法でつくられる「上面発酵」です。

19世紀にロンドンでポーターが人気を博した際、アイルランドのギネス社がポーターを研究して製品化したことが発祥といわれています。同社のギネス・スタウトは、世界中で飲まれている、代表的なスタウトビールです。

キャンプでのビールが引き立つグッズを揃えよう

ビールを冷蔵庫で冷やすだけが準備ではありません。次に揃えたいのは、グッズです。

現地までの道のりからたどり着いた後、乾杯の時に至るまで、持っていることでさらにビールのおいしさが広がる「必須のグッズ」をご紹介します！

1：タンブラー／ジョッキ

せっかくのビールも、容器から直接飲むのでは雰囲気も味わいも半減してしまいます。より一層ビールの味わいを増すには、タンブラーやジョッキなどに移して飲むのがおすすめです。

ビールを飲むためにつくられたタンブラーやジョッキの多くは、注いだときに泡を作りやすいよう、底面が丸みを帯びています。素材はガラスや陶器、木製、金属など多種多様で、飲み口の厚さもさまざまです。同じビールでも、注いだグラスによって、全く違った味わいを楽しめます。

2：クーラーボックス

ビールを現地まで安全に運ぶためにクーラーボックスは必須ですが、衝撃を与えないことを念頭に置き、ハードタイプのものを選びましょう。 あらかじめ水と氷を入れて移動中の温度上昇を防止しつつ、できるだけ振動を与えないよう運ぶことも重要です。 現地到着後はクーラーボックス内に熱がこもらないよう、地面への直置きや直射日光を避けて保管します。 もちろん、蓋の開け閉めも最低限に留めましょう。

3：ハンディビアサーバー

昨今では、場所を選ばず気軽に生ビールを楽しめるハンディビアサーバーも、アウトドア向けに電源無しで使えるものが増えています。

ハンディビアサーバーを使うメリットは、泡を作りやすいことです。 ビールの泡や炭酸、香りをグラスに閉じ込めたり、空気との接触による酸化を防いだりと、おいしさを保つための役割を十分に果たします。泡のきめ細やかさも炭酸ガスの量によって調節できるため、缶や瓶から注ぐよりも簡単です。

キャンプでおいしいビールを飲むための注意点

ビールをおいしく飲むためには、ビールの繊細さを理解して取り扱うことが重要です。 しっかりと温度管理をすることと、衝撃や振動を避けることは、特に注意すべき事柄と言えるでしょう。

繰り返しになりますが、キャンプ前日には冷蔵庫で冷やし、当日はハードタイプのクーラーボックスで静かに運搬します。現地に着いたら、直射日光を避けるためクーラーボックスごと日陰で保管し、地面への直置きや頻繁な開け閉めを避けましょう。

また、ビールは日光を浴びると「日光臭」という独特の臭いがついてしまう場合があります。できるだけ日陰で飲む、早めに飲み切るといった工夫も、ビールを最後まで美味しく飲むためのコツです。

ちょっとした工夫で、ビールの味わいは何段階もアップするのです。

【乾杯編】キャンプでのビールでこだわりたいポイント

いくつもの工夫と細心の注意を払いながら準備を進め、ようやく乾杯！というときにも、気をつけたいポイントがあります。もはや1秒も待たず口中に流し込みたい気持ちではありますが、最後の仕上げを施して、さらにワンランク上の味わいを楽しみましょう。

注ぎ方にこだわる

実はビールには「三度注ぎ」と「一度注ぎ」という注ぎ方があり、それぞれの方法で風味が変化します。

「三度注ぎ」は、まず立てたグラスの5割まで勢いよく注ぎ、泡が落ち着いたら9割まで注ぎ、最後に泡を3：7に仕上げる方法です。きめ細やかな泡と、苦味を抑えたマイルドな味わいが楽しめます。 一方、グラスを立てて一気に注ぐ「一度注ぎ」は、クリアで爽快な喉越しになります。

自分の好みや気分によって、注ぎ方を変えてみてください。同じビールでも違った味わいが楽しめますよ。

ペアリングにこだわる

料理とのペアリングも、コツを知っておけば、より一層ビールが楽しくなるでしょう。

基本は、「色」「味の特徴」「国」のいずれかで合わせるのがおすすめです。 たとえば、色の濃いスタウトビールはロースト香が強いため、しっかり焼いたお肉が合います。甘みの強いエールビールは、カレーの辛味を中和してくれるでしょう。ドイツビールの代表であるアルトやケルシュには、もちろんソーセージがぴったりです。ベルジャンホワイトには、同じく白色のクリームチーズや白身魚を合わせてもよいですね。

キャンプの料理に合わせてビールを選べば、新たな発見が生まれそうです。

ビールの種類にこだわる

非日常空間のキャンプでは、普段は飲まないようなビールを選ぶのも、また一興といえます。おすすめは、クラフトビールです。

HOPPIN’ GARAGEのクラフトビールには、さまざまな人の人生が込められています。 たとえば、8年連続でビブグルマンに選ばれた「按田餃子」店主・按田優子さん所縁の南米の素材を使った「インカの扉」や、ビールをこよなく愛する双子ラッパー上鈴木兄弟のラップを聴かせた酵母の「RAP & BEER」などです。ほかにはない特別なクラフトビールは、特別なシーンにも彩りを添えてくれるでしょう。

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