STORY このビールに込められた「ほんとう」のストーリー

この人生ストーリーの主人公

「えっ、これが黒ビール!?」クラフトビールの案内人がつくった「裏切りのビール」が発売!

「えっ、これが黒ビール!?」クラフトビールの案内人がつくった「裏切りのビール」が発売!

黒ビール×チェリー。女性に飲んでほしいビールが誕生!

今回新たに商品化されるビールのもととなった人生ストーリーの主人公は、大阪・玉造にあるクラフトビール専門店「エデン特急」の店主、森シュンロウさんです。お店では、樽生クラフトビールやクラフトジンなど、マニアも唸る品揃えが人気。ご本人は店舗経営の傍ら、「クラフトビールの案内人」としてイベント出店やセミナー講師を行うなど、精力的に活動しています。

そんな森さんの人生ストーリーをもとに生み出されたビールは、その名も「NIGHT RALLY」(ナイトラリー)。
(※本商品は酒税法上の区分ではビールに該当しません。発泡酒の商品となります。)

テーマは「裏切り」です。なぜ裏切り!? ご本人に直撃したところ、HOPPIN' GARAGEのの話を聞いたときに、ビビッと思い浮かんだ、とのこと。クラフトビールに長く携わってきたからこそ、他の人が企画しないようなビールを作りたいと思ったそうですよ。その結果、ビール初心者もプロも驚くような、意外性のあるビールが誕生。「普段ビールを飲まない方にぜひ飲んでいただきたい」と、森さんは話します。

そんな「NIGHT RALLY」のベースは黒ビール。苦そうだなあ……」と思いながら飲んでみてびっくり! カラッと軽い口当たりに、チェリーの酸味が効いた、ゴクゴク飲める仕上がりになっています。黒ビールなのに飲みやすいのはなぜ? その秘密は、ビールの製法にありました。

黒ビールは本来、原料になっている麦芽の自然な甘さが余韻に出ます。しかし「NIGHT RALLY」では、この甘さを極力抑え、焦がした麦芽の香ばしさ・ほろ苦さをほんのり感じる、軽い口当たりを実現しました。そこにフルーツの香りやチェリーの酸味が乗ってくるので、本当に黒ビールなのかと思ってしまうような仕上がりになっています。

試作品から大転換! ラガービールからエールビールに

ビールは大きく分けて、「ラガー」と「エール」の2種類があります。発酵の温度が低く、発酵期間が長いのが「ラガー」。サッポロビールなど日本のビール会社のほとんどが製造するのはラガービールです。一方、発酵の温度が高く、発酵期間が短いのが「エール」。クラフトビールは「エール」にあたります。

試作品はラガービールで製造しました。しかし、ラガービールではお客様に届く途中で味が変質する可能性があることがわかったのです。お客様が口にする頃まで森さんの希望する「軽くて香ばしい」味や飲み口を維持するために製造方法を変更することに。2020年8月からエールビールで仕込み直し、商品化までこぎ着けたそうです。

ちなみに森さんはブリュワーへのリスペクトを込めて、製造方法はすべてブリュワーにお任せ。イメージをしっかり伝え、静岡県焼津市にある工場まで足を運びながら、すり合わせを重ねたそうですよ。

森さんがイメージする商品をつくるべく、ブリュワーは試作品「チェリータイプ」「オレンジタイプ」を提案。「自信のある試作品だったので、相当迷われると思っていた」とブリュワーは振り返りました。

結果森さんは即答で「チェリータイプ」を選択したそうです。「森さんは柔らかな物腰とは裏腹に、芯の通った情熱的な方」だとブリュワーは話します。

「NIGHT RALLY」に込めたふたつの「ラリー」

商品名の「NIGHT RALLY」には、ふたつの意味が込められています。

ひとつは「ビール産地」のラリー。ビールの4大産地といえば、アメリカ・ドイツ・ベルギー・イギリスですが、「NIGHT RALLY」のベースになっている黒ビールは、ドイツの「シュバルツ」の味わいをモデルにしています。

「シュバルツ」とは?ゲーテが愛した優雅な味わいのクラフトビール - macaroni

そこに、ベルギービールでよく使われるチェリーのフルーティーさを加えました。森さんが試作品で「チェリータイプ」を即決した理由はここにあったんですね! さらにイギリスで代表的なエールビールとして製造。つまり、ビールの代表的な産地のうち、ドイツ・ベルギー・イギリスをラリーするような製法で作られたビールなんです!

えっ、アメリカが含まれていないって? まあそこはご愛嬌で(笑)。

もうひとつは「会話」のラリー。例えば一人でバーに来店した人が、このビールを飲んだときに「えっ、これ本当に黒ビール!?」と、その驚きを隣のお客さんに思わず話しかけて、そこから会話のラリーが生まれていく——そんなシーンが各地で生まれてほしいという思いを込めています。

コロナ禍で定着してきたオンライン飲み会でも、「思っていた味と違う!」と会話が弾むこと間違いなし! トランプのキングとクイーンをモチーフにした特徴的なパッケージも話題になりそうですね。

今宵、あなたも裏切られる

実は森さんは、飲食ではなく販売業のご出身。以前は大阪の無印良品で勤務していましたが、接客を極めたいと思い、クラフトビール専門店に転職しました。森さんのお話からはいつも、「お客様に喜んでもらいたい」という気持ちが伝わってきます。

そんな森さんは、この「NIGHT RALLY」の製造に関して、2回も大きく裏切られているそう!

初めての裏切りは、企画のオファー時。HOPPIN’ GARAGEの担当者から突然、「まだ外に出せない話があるんですけれど……打ち合わせできませんか?」と、神妙な面持ちで声をかけられたそうです。「良くない話かと思いました。もっとストレートにオファーしてくださいよ(笑)!」と良い裏切りだったと振り返ります。

もうひとつの裏切りは、静岡県焼津工場での打ち合わせ時。2020年8月、暑い夏の日でした。サッポロビールの担当者、ブリュワーと現地の工場で待ち合わせした森さん。汗だくになりながら工場に到着したら、まさかの「担当者は本日出張に出ておりますが……」。

いやいや、きっと何かの間違えでしょうと担当者に連絡したら「申し訳ありません。私が日程を間違っておりました」。壮大なドッキリかと思いきや、ただの伝達ミスという裏切りをかまされたそうです(涙)。

そんな裏切りを経て、ようやく世に出る「NIGHT RALLY」。「普段ビールをあまり飲まない方やビール初心者にも飲んでいただきたい」と森さんは期待しています。なのに、発売したらビール好きな方たちしか買ってくれなかった! そんな裏切りも待っているかもしれません。

「そんな大きなオチは期待していないんで!」という森さんの声が聞こえてきそうなので、ここまで読んでくださった方は「NIGHT RALLY」を手に取ってみてくださいね!

2018年10月に始まった『HOPPIN’ GARAGE』。

HOPPIN' GARAGE(ホッピンガレージ)は、「できたらいいな。を、つくろう」を合言葉に、人生ストーリーを材料としたビールづくりをはじめ、絵本やゲームやラジオなど、これまでの発想に捉われない「新しいビールの楽しみ方」を続々とお届けします。

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