それが人生


あらゆるものが飲みやすくなって、いつのまにか、「カワイイ」とか「オモシロイ」ばかりが溢れていて。あれ、大人の「カッコイイ」は、どこへいった?なんて、斜に構えたラガー派だった僕も、だんだんとIPAとか好きになれていたり。ブリュワーの蛸井さんやデザイナーの黒田さんたちとおしゃべりを重ねるうちに、「へえ、そういう視点もあるのか」と、いろんな発想がブレンドされていったり。
気がつけば、ひとりでは辿りつけないところへと、このビールはやって来れたような気がします。それもまた人生、ですね。

ただただグチりたい日も。はじめましてな交流の日も。静かに落ちこみたい日も。朝まで祝ってあげたい日も。苦い。重い。やっぱり苦くて、時々ちょっとハッピーテイスト。苦いだけじゃあ味気ないけど、苦くなくちゃあ物足りないでしょ。「それが人生!」って乾杯すれば、苦いのだってきっと、おいしいって思えるはずさ。


企画者プロフィール
石井 ツヨシ
1983年生まれ。孤独出版 代表、昼はコピーライター。
「パンとエスプレッソと」の執行役員であり、「なんとかプレッソ」のオーナーでもある(友人と共同経営)。
フツウニフルウツ・なんとかプレッソ・しロといロいロ等のネーミングや、「女は大学に行くな、(という時代があった)」等のコピーを手がける。
最近では、飲食店のプロデュースも。
2019年秋には渋谷に新店が?
■ 孤独出版:www.ishiistory.jp
■ じそく1じかん:www.jisoku1jikan.jp

ブリュワーコメント
蛸井 潔
ビールはもともと発酵させる前の麦汁を煮る工程がありますので、現場が(物理的に)「熱い」お酒です。ホップを入れて麦汁を煮る「煮沸釜」だけでなく、その前のもろみの「仕込」の作業でも、「仕込釜」という設備を使ってもろみの一部を何回か煮ます。ビールになってからも、「熱処理ビール」は文字通り「火入れ」をします。加えて、ビールにかける現場の「熱い」想いまで入っています。今回はそんな現場の「熱さ」が、企画された石井さんの「熱さ」とコラボした「熱い」ビール。でも、飲むときは適度に冷やして味わってください。